結論
Voicyのサウザーラジオ第103話で2017年ビジネス書大賞準大賞の良書、LIFE SHIFT(ライフ・シフト)著者 リンダ・グラットンが取り上げられました。
ライフ・シフトには有形資産(金銭)から無形資産(友人、知識、健康)への移行が起こるということが書かれており100年間の人生をどのように過ごすかに注目されていました。
本書では無形資産の重要性が増すので有形資産とのバランスを取りなさいと訴えています。
本書では書かれていない無形資産からお金を生む生き方を考えてみました。
100年時代の根拠
わたしたちの将来を大きく変化させる要因に寿命の延びがあります。
2017年日本人の平均寿命は男性81歳、女性87歳です。
わたしたちはそれくらいまで生きるのでしょうか?
いいえ、もっと長生きすると思われます。
なぜならこのデータには今を生きるわたしたちに当てはまらない点があります。
・現在すでに高齢の世代も対象にしており、医療技術の進歩などによる平均寿命の伸びを考慮していない
ですから今を生きる私たちは「平均余命」参考にして将来を考えるのが適切なのです。
たとえば1987年生まれの人は50%の確率で99才まで生きるそうです。
参考:
1967年生まれ=92〜96歳
1977年生まれ=95〜98歳
1987年生まれ=98〜100歳
1997年生まれ=101〜102歳
2007年生まれ=104〜107歳
さらに医学の進歩にについて無視することはできません。
日本人死因ランキングの1位、現在約3割がガンで死亡していますが、ガンは医療の進歩が最も早い領域であり、企業の研究開発費が大量に注ぎ込まれている分野でもあります。
働き方はどう変わるか?
ライフシフトのなかに働き方について注目した文章がありました。
・起業しても60年同じビジネスを続けるのは容易ではない
サラリーマンもフリーランスもどちらを選んでも決して安泰の状態にはならないこれからの時代、著者は「リ・スキル」の重要性を唱えます。
リ・スキルが必要なのはと1つの職を終えた後新しいスキルを学びなおして全く別の仕事につくという働き方が必要になるからだといいます。
ここで、それって結局働き続けるってこと?死ぬまで引退はするなってこと?と思ってしまうかもしれません。
わたしも、「リ・スキル」とかカッコいい響きだけど「再就職」のことなんじゃないの?って思ってしましました。
リ・スキルと再就職、は大きくは違わないように思いますが大事なのは今より長く働き続けないといけない時代は避けられそうにないから、少しでも楽しめるように準備をしておこう、マインドを切り替えようということなんだと思いました。
ライフシフトは有形資産から無形資産っていうけれど
ライフシフトでは100年時代を過ごすために金銭的な有形の資産と家族や友人関係、知識、健康といった見えない資産、「無形資産」とのバランスをとることがますます重要となるといいます。
金融資産や不動産といった有形資産と異なり、「無形資産」は聞きなじみのない言葉ですのでまとめます
無形資産をつくる3つの要素・・・生産性資産、活力資産、変身資産
生産性資産
生産性や所得、キャリアを向上させるのに役立つ資産のこと
・スキルと知識
・仕事仲間
・評判
活力資産
幸福感と充実感を与えてくれるもの、やる気をかきたて、前向きな気持にさせてくれる活力の源。
・健康
・バランスの取れた生活
・友人関係
変身資産
人生の途中で新ステージへの移行を成功させる意思と能力のこと。
・自分についての知識
・多様性に富んだ人的ネットワーク
・新しい経験に対して開かれた姿勢
作者はお金(有形資産)だけでなく無形資産をためることが大事といっています。
ここで私が思ったのは無形資産こそお金に換えられるんじゃない?ってことです。
例えばこんな感じです
生産性資産…SNSで発信を続ける80歳が
活動資産…毎年世界の海をサーフィンして回ってみつけた
変身資産…最高のロケーションにショップをオープンする
これはほんの一例ですが無形資産からお金を生み出すときいてわたしが真っ先に思い浮かんだのは、働かないで世界を飛び回り結婚もしたプロ奢ラレヤーさんです。
彼はそもそも有形資産をもたず仕事も持っていませんが、毎日やりたいことだけをやって生きていて経験を通じて得た資産を生活に換えています。
彼の生き方はとてもまねできない人がほとんどですが、今後、テクノロジーやメディアの進化を通じて一般的なレベルでも無形資産を通じて収入を得るケースが増えてくると思います。
100年時代を暗くとらえる声が多いですが無形資産を積み上げてむかえる将来は可能性が広がっている気がします。