参入障壁の向こう側でビジネスをする方法

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参入障壁の向こう側でビジネスをする方法

Voicyのサウザーラジオでビジネスにおける「参入障壁」をテーマにした回が印象的でしたのでまとめます。

 

結論としては競合が参入してこようとしない、逆説の中でビジネスをするのが必勝法ということです。「パラドックスをビジネスモデルに組み込む」「肉を切らせて骨を断つ」とも表現していました。

 

すこし抽象的な表現ですので以下でくわしく記載します。

 

 


目の前のものしか見えずに全体を考えられない思考ではシロアリと友達になれない


Voicyのサウザーラジオ、パーソナリティーのサウザー氏は中古物件をリフォームして高利益率の物件オーナーとして収益を上げています。

通常、物件を探すときにシロアリは物件を早く劣化させる敵だと考えます。
目の前のことだけしか考えられずにシロアリは敵だと考え、見つけるとその物件には手を出しません。

しかしサウザー氏はシロアリはお友達と呼びます。

なぜなら、シロアリがいることを価格交渉の条件として利用し、やすく物件を手に入れることができるからです。

そして、床をはがして木を入れ替えれば問題なく20年もつということを知っているので問題とは感じないとのことです。

経営全体を見るとありがたい「お友達」になれる存在なのに、目の前のものしか見えていないと「敵」に見えてしまうとのことです。

 

秀逸なビジネスモデルには必ずパラドックスが組み込まれている

 

サウザー氏はシロアリは参入障壁の象徴で、参入障壁の向こう側に行くと競争のない利益の上げやすい状態にあると言います。

これが小さくても勝てるビジネスモデルだと言います。
そして秀逸なビジネスモデルには必ずこの参入障壁があると言います。

そしてそういう考え方ができない事業は激しすぎる競争状態に巻き込まれて利益率はギリギリまで下がってしまうと言います。

最後に番組は「シロアリの向こう側」という言葉を残して終わります。

 

勤め人脳がこの話を聞いて思ったこと


勤め人として、参入障壁と言う言葉はマイケル・ポーターとセットで聞くことが多いと思います。


ポーターの競争戦略という本に参入障壁のことが詳しく書いてあり、教科書的につぎの8つを習います。

 

体系的には完ぺきにまとまっていてすごく勉強になった気はしますが、正直今回サウザー氏の言う「シロアリ」の話とパラドックスのビジネスモデルの方が聞いていて面白く感じてしまいました。

 

自分が商売をするとしたらどこにシロアリをさがすかなあとずっと考えています。

※8つの参入障壁 ‐ポーターの「競争戦略」より‐
・規模の経済性が働くか
・製品の差別化が存在するか
・巨額の投資が必要か
仕入れ先を変更するコストは大きいか?
・流通チャネルの確保は難しいか?
・規模の経済性以外のコスト面での不利な点が存在するか?
・政府の政策による参入の制限や規制が存在するか?
・参入に対し強い報復が予想されるか?